Domain 04 — 試験比率 12%
請求・料金設定・サポート
AWSの料金モデル・コスト管理ツール・サポートプランを学習します。出題比率は低めですが、確実に得点できるドメインです。
1AWSの料金モデル
AWSの料金の根本原則は「従量課金制(Pay as you go)」です。3つの主要な料金モデルを理解しましょう。
使用量に応じて支払う
使ったリソースの量だけ課金。EC2なら起動時間、S3なら保存容量と転送量。
予約するほど安くなる
リザーブドインスタンス・Savings Plansで1〜3年コミットすると最大72%割引。
使えば使うほど安くなる
S3等のボリューム割引。使用量が増えるとGB単価が下がる階層型価格設定。
無料利用枠(AWS Free Tier)
Always Free(常時無料):Lambda月100万リクエスト・DynamoDB 25GBなど永続的に無料。
12ヶ月無料:新規アカウントから12ヶ月間。EC2 750時間/月(t2.micro)・S3 5GBなど。
トライアル:特定サービスの短期間無料トライアル。
12ヶ月無料:新規アカウントから12ヶ月間。EC2 750時間/月(t2.micro)・S3 5GBなど。
トライアル:特定サービスの短期間無料トライアル。
ミニクイズ
Q. AWSの料金モデルの特徴として正しいものはどれですか?(最も適切なもの)
正解は B。AWSは「使った分だけ支払う(Pay as you go)」が基本で、予約(リザーブドインスタンス)や大量使用(ボリューム割引)でさらにコストを削減できます。
2主要サービスの料金構造
各サービスで何に対して課金されるかを理解することが、コスト最適化の第一歩です。
| サービス | 課金の基準 | 無料枠(新規12ヶ月) |
|---|---|---|
| EC2 | インスタンスの起動時間・インスタンスタイプ・OSによって異なる | t2.micro 750時間/月 |
| S3 | 保存容量(GB)・リクエスト数・データ転送量(アウトバウンド) | 5GB標準ストレージ |
| RDS | DBインスタンスの稼働時間・ストレージ・データ転送量 | db.t2.micro 750時間/月 |
| Lambda | リクエスト数(100万/月まで無料)・実行時間(GB-秒) | 常時無料:月100万リクエスト |
| データ転送 | インバウンド(AWSへ):無料。アウトバウンド(AWSから外へ):有料。リージョン間:有料。 | 15GBアウトバウンド/月 |
| CloudFront | データ転送量(アウトバウンド)・HTTPリクエスト数 | 1TB転送・1000万リクエスト/月 |
データ転送の重要ルール
インターネット→AWS(インバウンド):無料
AWS→インターネット(アウトバウンド):有料(最初の1GB/月は無料)
同一リージョン・同一AZ内のデータ転送:無料
AZ間(同一リージョン):低コストで有料
リージョン間:有料
AWS→インターネット(アウトバウンド):有料(最初の1GB/月は無料)
同一リージョン・同一AZ内のデータ転送:無料
AZ間(同一リージョン):低コストで有料
リージョン間:有料
ミニクイズ
Q. AWSのデータ転送料金について正しいのはどれですか?
正解は C。AWSへのインバウンドデータ転送は無料ですが、AWSからインターネットへのアウトバウンド転送は有料です。この非対称な料金設定はコスト計算で重要です。同一AZ内のEC2間通信は無料、AZ間は低コスト有料、リージョン間は有料です。
3コスト管理ツール
AWSのコストを可視化・管理・予測するためのツール群です。試験でよく出題されるツールの使い分けを覚えましょう。
| ツール | 目的・機能 | 試験のポイント |
|---|---|---|
| AWS Cost Explorer | 過去・現在のコストと使用量を可視化・分析するツール | コスト傾向の把握・リザーブドインスタンスの推奨・将来予測。グラフで可視化。 |
| AWS Budgets | コスト・使用量・リザーブドのカバレッジに対するアラートを設定 | 予算超過のアラート通知(Email/SNS)。コスト・使用量・予約の3種類のバジェット。 |
| AWS Pricing Calculator | AWSサービスの料金を事前に見積もる | 移行前のコスト見積もりに使用。旧名「Simple Monthly Calculator」。 |
| Cost & Usage Report(CUR) | 最も詳細なコスト・使用量データをS3に保存 | 時間単位での詳細データ。カスタム分析に使用。 |
| AWS Cost Anomaly Detection | 機械学習でコストの異常を自動検出し通知 | 予期しないコスト増加を自動検出。無料で利用可。 |
ミニクイズ
Q. 月次のAWSコストが予算の80%を超えた時点でアラートメールを送りたい。使用するサービスはどれですか?
正解は B(AWS Budgets)。AWS Budgetsはコスト・使用量・リザーブド利用率の予算を設定し、しきい値を超えた際にアラート通知(Email・SNS)を送信します。Cost Explorerは分析・可視化ツールで、アラート機能はありません。
4AWSサポートプラン
AWSは4つのサポートプランを提供しています。各プランの特徴・料金・対応速度を覚えておきましょう。試験では「どのプランが〇〇に対応しているか」を問われます。
Basic
無料(全員)
Trusted Advisorの基本チェック(7項目)
AWSドキュメント・ホワイトペーパー
サービスヘルスダッシュボード
技術サポートなし
AWSドキュメント・ホワイトペーパー
サービスヘルスダッシュボード
技術サポートなし
Developer
$29/月〜
ビジネス時間のメールサポート
1人のプライマリ担当者
一般ガイダンス:24時間以内
システム障害:12時間以内
1人のプライマリ担当者
一般ガイダンス:24時間以内
システム障害:12時間以内
Business
$100/月〜
24時間365日の電話・メール・チャット
Trusted Advisor全チェック
本番障害:1時間以内
サービス制限緩和リクエスト
Trusted Advisor全チェック
本番障害:1時間以内
サービス制限緩和リクエスト
Enterprise
$15,000/月〜
15分以内(重大障害)
専任TAM(技術アカウントマネージャー)
コンシェルジュサービス
Well-Architectedレビュー
専任TAM(技術アカウントマネージャー)
コンシェルジュサービス
Well-Architectedレビュー
Enterprise On-Ramp(補足)
BusinessとEnterpriseの間に「Enterprise On-Ramp」($5,500/月〜)もあります。TAMのローテーション制(専任ではなくプール)と30分以内の重大障害対応が特徴です。
ミニクイズ
Q. 本番環境が停止した。1時間以内のサポート対応が必要です。最低限必要なサポートプランはどれですか?
正解は C(Business)。Businessプランでは本番システム障害に対して1時間以内の対応SLAがあります。Developerは12時間以内、Basicは技術サポートなしです。EnterpriseはBusinessよりさらに短い対応時間(重大障害15分)を提供しますが、最低条件はBusinessです。
5一括請求(Consolidated Billing)
AWS Organizationsの機能の一つ。複数のAWSアカウントの請求を1つにまとめ、コスト管理を効率化します。
一括請求の利点
① 全アカウントの使用量を合算してボリューム割引を受けられる
② 1つの請求書で全アカウントを管理
③ アカウント間でリザーブドインスタンスとSavings Plansを共有できる
② 1つの請求書で全アカウントを管理
③ アカウント間でリザーブドインスタンスとSavings Plansを共有できる
管理アカウント
組織を管理する親アカウント(旧:マスターアカウント)。一括請求はこのアカウントに集約される。
リザーブドの共有
組織内の任意のアカウントがリザーブドインスタンスを使用できる(設定で無効化も可)。
ミニクイズ
Q. AWS Organizationsの一括請求の利点として正しいものはどれですか?
正解は B。一括請求では全アカウントの使用量を合算するため、ボリューム割引の閾値に達しやすくなります。また1つの請求書でコスト管理が簡素化され、リザーブドインスタンスの共有(オプション)も可能です。
6コスト最適化のベストプラクティス
AWSのコストを最適化するためのサービスと戦略です。AWS Cost Optimizationの5つの柱をベースに理解しましょう。
適切なサービス選択
ワークロードに最適なインスタンスタイプ・ストレージクラスを選択。オーバープロビジョニングを避ける。
未使用リソースの削除
停止中のEC2に付いたEBS・未使用のElastic IPは課金される。定期的に見直す。
リザーブド/Savings Plans
安定したワークロードには予約購入で最大72%割引。1年 or 3年で選択。
スポットインスタンス活用
中断可能なバッチ処理・CI/CDにスポットを使い最大90%削減。
S3ライフサイクル
アクセス頻度が下がったデータを自動的に安価なストレージクラスへ移行。
Auto Scalingの活用
需要に応じて自動スケールアウト/インし、ピーク以外のオーバープロビジョニングを防ぐ。
ドメイン4 試験直前チェックリスト
3つの料金モデル:従量課金・予約割引・ボリューム割引
データ転送:インバウンド無料・アウトバウンド有料
Cost Explorer(分析)vs AWS Budgets(アラート)の違い
サポートプラン4種(Basic/Developer/Business/Enterprise)の違いと料金
Business:1時間以内対応 / Enterprise:15分以内・TAM付き
一括請求:使用量合算でボリューム割引・リザーブドの共有が可能
最終ミニクイズ
Q. ドメイン4の総復習。AWSのコスト最適化の推奨事項として正しくないものはどれですか?
正解は C(誤り)。「常にオンデマンドを使用する」はコスト最適化とは逆です。安定したワークロードにはリザーブドインスタンスが最適(最大72%割引)。オンデマンドは一時的・予測不可能なワークロード向けです。